FP監修 10月のトレンド

FP向け

【トレンド解説 2025年10月版】


1. 「お金」+「お金以外」の“貯める”概念拡大

日本FP協会が注目しているのが、「お金」だけでなく「健康」「信頼」「つながり」など非金銭的資産を“貯める”という視点です。

  • 健康の貯蓄:睡眠や運動の習慣、病気予防に向けた日々の取り組み
  • 信頼の貯蓄:家族や地域とのつながり、職場・友人との関係構築
  • お金の貯蓄:従来の家計改善・資産形成

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2. 金利上昇・インフレ・制度改正への対応力

2024年から続く金利上昇インフレ傾向により、「預貯金ではお金が減る」ことが現実に。これに伴い、資産運用・保険・住宅ローン・年金の見直しが急務となっています。

  • iDeCo/NISAの制度改正:2024年に引き続き注目されており、長期資産形成をFPがサポートする役割が増大
  • 住宅ローン:固定・変動の再検討の必要性
  • 保険:インフレ対策としての保険見直しも焦点に

図:制度改正と資産配分の見直しイメージ


3. AI・デジタル化とFPの役割再定義

AIツールやロボアドバイザーの普及により、「数字の相談」はAIで済む時代へと移行しています。その一方で、FPには“人間だからできる価値”が求められています。

  • AI活用:家計簿アプリ・金融ダッシュボードなどの活用支援
  • FPの強み:価値観に寄り添うライフプラン提案、家族・人生設計のサポート

図:AI×FP時代における役割分担


4. 働き方・家族構成の多様化に対応

単身者、高齢者、共働き世帯、フリーランス、副業など、家庭や働き方の形が多様化しています。

  • 単身者:老後資金や医療・介護の備えがテーマに
  • フリーランス:社会保障・税金のアドバイスニーズ増加
  • 共働き世帯:家計のバランス、保険・教育費の分担見直し

図:ライフスタイル別のお金の悩みチャート


5. 価値観重視のライフプラン相談へ

「何のために貯めるのか」「どう生きたいのか」――。
お金に関する相談は、人生そのものの設計と深く結びついています。

  • ライフイベントごとの支援:結婚・出産・住宅購入・退職・相続など
  • FPとしての姿勢:価値観に寄り添い、夢や目標の実現を支援する

図:人生とお金のマッピング


FPとして、これからは“お金の専門家”を超えて、“人生の伴走者”としての役割がより重要になる時代です。トレンドを踏まえた柔軟で丁寧な対応が、これからの信頼獲得の鍵となります。

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